レキオ島唄アッチャー

歴史に残る翁長県知事の発言

 翁長沖縄県知事と菅官房長官の初めての会談が5日、那覇市内のハーバービューホテルで行われた。両者の発言は、当初公開は冒頭発言10分、あとは非公開の予定(会談は1時間)だったが、30分に及んだ。公開部分で堂々と発言したことは、とても重要な意味を持ったと思う。
 菅氏が、沖縄の民意を無視して「普天間の危険除去が原点」「辺野古移設が唯一の解決策」など従来の見解を繰り返したのに対し、翁長氏の発言は、沖縄の戦後の歴史を振り返り、とても説得力のある内容で、歴史に残る発言だった。
                   IMG_8328.jpg
     「琉球新報」4月6日付。「キャラウェイ重なる」という翁長氏の批判に特に注目していた
 翁長氏は、沖縄県が自ら基地を提供したことはない、普天間基地もそれ以外の基地も、すべて強制接収されたこと、自ら奪って県民に苦しめを与えておいて、危険性除去のために沖縄が負担しろ、代替え案を持っているかと。こういった話をすること自体、「日本の政治の堕落ではないのか」と強調した。ここに、基地問題の原点があることを政府は心して知るべきである。
 菅氏が辺野古埋め立てに関して「粛々」という言葉を何回も使われるが、米軍政下で「沖縄の自治は神話だ」と言ったキャラウェイ高等弁務官の姿を重なると批判。沖縄の自治権獲得の歴史は、「粛々」という言葉には決して脅かされないとのべた。
 辺野古新基地反対の沖縄の民意が、名護市長選、知事選、衆院選で明確になり、圧倒的な支持で知事に就任した翁長知事とこれまで会うことさえ拒み、その意見も聞かない、知事の岩礁破砕の海底調査停止の指示も効力一時停止として「粛々と工事を進める」という安倍政権の姿勢は、まさに民主主義を踏みにじり、地方自治も「神話」とする理不尽なものだった。翁長氏の実感のこもった鋭い指摘である。
 おそらく菅氏は、米軍政史上、悪名高いキャラウェイという名前さえ念頭になかっただろう。ある意味、翁長氏の発言は、沖縄の今日に続く基地問題の原点、県民の苦難とそれに抗してきた歴史の歩みを、菅官房長官の脳裏に少しは刻ませることにもなったのではないか。菅氏が6日の会見で「粛々」という言葉が上から目線で不快な思いをさせたのなら使わないと述べたことは、会談の一つのインパクトである。
                   IMG_8329.jpg
 そして、翁長氏は、「辺野古の新基地は絶対に建設することができない」と断言した。県民のパワーが私たちの誇りと自信、祖先に対する思い、将来の子や孫に対する思いが全部重なって一人一人の生きざまになってくる、「建設は不可能になる」と重ねて強調した。思いのこもった格調高い発言である。
 また、安倍首相が「日本を取り戻す」と言ったが、「取り戻す日本の中に沖縄は入っているのか」、「戦後レジームからの脱却」とよく言うが、沖縄では「戦後レジームを死守している」感じがすると、根本的な疑問も投げかけた。これも、安倍首相の日頃の言動を聞くにつれ、思い浮かべてきたことなのだろう。
 最後に、安倍首相との会談を申し入れ、「辺野古建設を中止されて、しっかりと話し合いをして、基地問題を解決していただきたい」と強く要望した。
 安倍首相は、逃げずに翁長氏と真面目に向き合い、その意見に真剣に受け止めるべきである。
スポンサーサイト

政治 | コメント:0 | トラックバック:0 |
<<読谷、恩納方面にドライブ | ホーム | 神の島・久高島の祭りと暮らし、イザイホー>>

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

| ホーム |