レキオ島唄アッチャー

茶番劇、農水相の知事指示の効力停止

  まったくの茶番劇と言うほかない。米軍普天間飛行場の辺野古移設をともなう新基地建設について、林農水相が3月30日、翁長県知事の沖縄防衛局に命じた海底作業停止指示を一時的に効力を停止すると通知したことである。
 最大45トンもの巨大ブロック投入により海底のサンゴが破壊されていることから、翁長知事が防衛局に作業停止を指示したのは当然のことだった。
 防衛局が、知事の指示に対して、行政不服審査法に基づき、農水相に不服審査請求と裁決が出るまで緊急に知事の指示を無効とする執行停止申立書を提出したこと自体、おかしな話だった。本来、この申立制度は国民が国の行政処分に対する不服申し立ての権利を保障したものだ。県民の反対を無視して埋め立てに向けた工事を進める防衛局が、同じ国の機関に不服審査を申し立てることは、この制度の趣旨を悪用したものだ。
  菅官房長官は「公平・中立な立場から審査」したと述べたが、白々しい。辺野古新基地建設を推進する安倍内閣のもとで、「公平・中立」な審査などあり得ない。
 県知事が27日に知事意見書を農水相に提出したさい、すぐにマスメディアは農水相が知事の作業停止指示の効力を停止する意向を固めたと報じた。まともに審査する時間もない、余りにも早すぎる「指示の停止判断」の報道だった。審査以前に結論は決まっていることを裏づけたようなものだった。
 国が国の機関を使って、知事の作業中止指示を押しつぶそうとするのは、理不尽もはなはだしい。
 それにしても、驚くのはその理由である。作業の中止で工事が遅れれば、「日米両国間の信頼関係への悪影響による外交・防衛上の損害が生じる」などとのべている。
 これは、防衛局が24日に提出した審査請求書などで、移設事業の遅れは「日米の信頼関係に回復困難なほど悪影響が及ぶ可能性がある」という主張をそのまま認めたものである。法律論を避け、「日米関係」を大上段に振りかざすところに、道理のなさがうかがえる。
 これまで沖縄県民は「日米関係」「安全保障」の名のもとに、耐えがたい犠牲を強いられてきた。こんな野蛮な論理は県民に通用しない。
    
  この国の主張には、すでに県知事意見書で明確に反論していた。
 米軍専用施設の74%が沖縄に存在することが異常であり、それが沖縄経済発展の最大の阻害要因であること。日本の安全保障の負担を沖縄県民だけが背負うものではなく、日本国民全体で考えるべきこと。県民は先の県知事選挙において移設による負担の継続ではなく、米軍基地負担を否定する道を選んだ。にもかかわらず、辺野古移設を「唯一の解決策」と決めつけ、執行停止の理由として述べることは、沖縄県民の痛みを感じない、政府の姿勢があること。日米関係が悪化するから、日本国内法に基づく必要な許可を得ないままに作業を続行させて良いというのであれば、それは主権を持つ一つの独立国家の行動ではない断じざるを得ないであろう。
 
 この知事意見書は、たんに翁長知事だけではなく、沖縄県民の叫びが込められている。
 昨年の知事選、衆院選など選挙結果によっても、「辺野古新基地NO」の明確な意思が示されたにもかかわらず、県民と県知事の声をかえりみず、無理やりに力づくでもゴリ押しするとなれば、もはや民主主義国家とは言えない。
 4月には日米首脳会談が予定されている。アメリカにばかり顔を向けオバマ大統領の「信頼」を得れば、沖縄県民には背信行為を続けてよいのか。日本政府いはったいどこの国の政府なのか。そんな思いが強まるばかりだ。
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