レキオ島唄アッチャー

南風原病院壕の悪臭を再現

 沖縄陸軍病院南風原壕群の悪臭を再現して、26日から公開するというので出かけた。
 この病院壕が一般に公開された2007年に一度、見学したことがある。その際、案内してくれた方が、「再現できないのが臭いです」と話していた。狭い壕内は、たくさんの軍医、衛生兵、負傷兵、看護婦、学徒隊らがいて、血と汗、糞尿などで悪臭がたちこめていたという。 
                       南風原陸軍病院壕


 その臭いを再現しようと関係者が取り組んで、体験者の臭いの記憶に近い臭いを再現することに成功したそうだ。 
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 臭いを嗅ぐ前に、ガイドさんの案内で、南風原壕群20号に入った。入り口でヘルメット、懐中電灯を借りて入ると、一瞬にして戦時の世界に入り込む。
 「埋められた薬品類」があった。ガイドさんが説明する。「麻酔など薬品がそのまま埋められていました。麻酔なしで負傷した兵士の足を切断したけれど、麻酔がないのではなく、あったけれど戦争が何時まで続くかわからないので節約して使わなかったのです」。これまで「麻酔がなかった」という話をよく聞いたけれど、「節約」というのは初めて聞いた。 
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 南風原から撤退する時、重症患者にミルクと青酸カリを配り自決を強要したことはよく知られている。戦争の残酷さだけでなく、日本軍の非人間的な体質を示すものだ。
 壕を出ると、いよいよ再現された壕内の臭いだ。「これに再現された臭いが入っています」と持ち出されたのは、三重に密閉されたビンの容器だった。 
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 慎重に蓋をあけて取り出されたのは、青色の小さなビン。開けたビンの口を手で囲って鼻を近づけると、なんとも表現のしようのない悪臭が漂ってきた。5秒我慢して嗅いだ。血の臭い、汗の臭い、糞尿の臭い、どれでもない。一瞬嗅いだだけでも、たまらないのに、この悪臭が充満した壕内で、動けない兵士、働く看護の学徒隊らの辛さは想像を超える。 
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 ツレは10秒ほど嗅いでいたが、その後も一日中、この臭いを思い出して気分が悪くなるほどだった。
 沖縄戦の実相をリアルに伝えていくためには、病院壕と様々な戦時資料に加えて「臭いの再現」は欠かせない役割を果たすだろう。
 
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