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与座ガー、農家にとって大事な湧水

農家にとって大事な湧水
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 与座ガーは、道路から下方の水路まで長い階段がある。降りて見ると、水路にはサトウキビの切り株のようなものがたくさん、水につけられていた。これは、サトウキビを収穫した後、畑に植え付けるための用意ではないだろうか。
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 この湧水は、農家にとって、いまでも大事な役割を担っている。「琉球新報」(2012年9月6日付)によれば、八重瀬町の農家が収穫したモーウイ(アカウリ)をこの冷たい湧水に浸して洗っていた。畑仕事で汚れた手や顔を洗いに立ち寄るとのことだ。
 与座ガーの水車の脇で、おじいさん夫婦が、大きなポリ容器を積んだ軽トラックを横づけにして、長いホースをポンプにつないで容器に取水していた。
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 ポンプに「農業用取水(大型車禁止)」の看板がある。このあたりの農家は、ここで取水して畑に散水するのだろうか。そういえば、昨年は干ばつでサトウキビ畑が被害を受けていた。湧水で取水して畑に散水できれば随分助かるだろう。
 与座ガーの前は、広場になっている。「泉の広場」と呼ばれる。お年寄りがグランドゴルフを楽しんでいた。聞いてみると、与座の人だけでなく、他の地域からも来ている。
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 広場の隅には、「樋泉」と書かれた拝所もある。こちらは、与座ガーとは別の湧水があったのではないか。岩屋から水が直接湧き出しているところは「ガー」「カー」と呼ばれるが、水源が奥にあり、樋で導き出しているところは、「樋川(ヒージャー)」と区別して呼んでいる。いまは付近に井泉は見当たらない。でも「樋泉」の名があるから、かつて湧水があったのだろう。
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 巨大レーダーがたつ与座岳
 与座といえば、沖縄戦で激戦の地として知られる。南部では高地となっている与座岳は、首里にあった日本軍の第32軍が南部に撤退したあと、防御陣地の拠点の一つになった。「周囲より100m高く、あたりは要塞化された防御陣地の核心」だった(「沖縄戦史」ホームページから)。米軍の猛攻を受け、与座岳は1945年6月16日夕「遂に米軍に占領され(た)」(防衛庁防衛研修所戦史室著『沖縄方面陸軍作戦』)。
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写真は与座ガーの水源と見られるガマ

 与座岳の手前にある与座の集落とこの与座ガーも激しい砲撃にさらされただろう。
 戦後は米軍航空管制警戒の部隊が進駐し、基地としていた。1973年に米軍からレーダーサイトの機能を自衛隊が引き継いだ。現在、航空自衛隊与座岳分屯基地があり、南西空域の常に監視している。2012年に巨大な新型レーダーが運用され、住民から電磁波の影響を心配する声も出ている(「琉球新報」2013年3月14日付)。
 いまなお軍事基地が居座り続けている。

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与座ガー、水量豊かな井泉

与座ガー、水量豊かな井泉
 気持ち良い天気なので、久しぶりに湧水を訪ねた。糸満市の与座にある「与座ガー」。「ユザガー」と呼ばれている。那覇方面からだと、県道7号線の照屋交差点を左折し、77号線を進み、与座の三叉路を右折して富盛向けに少し行くと左カーブをする地点で、右手に入る。浄水場の隣である。首里王府時代につくられた井泉だ。2004年に公園整備がされた。
 水量が豊富で階段状に水が流れ落ちる。沖縄ではわりと珍しい水車が置かれている。これは、製糖用水車だとのこと。説明坂があった。
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「この地に大正時代の初期頃、与座村農家によってサトウキビの汁を絞り出す動力として、水車が設置され大東亜戦争(太平洋戦争)以前まで利用された(高嶺間切与座村誌引用)集落地域整備事業『ユザガー公園整備』の完成を記念してその模型を設置する」(平成16年3月25日)。
 昔の黒糖づくりは、石で作った3本の車を牛に引かせて回し、車の間にサトウキビを刺し込んで汁を絞っていた。与座では、牛ではなく水力を使って車を回しただろう。
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 水量が豊かな井泉は、いままで見た限りでは、金武町にある金武の大川と双璧をなす。
この湧水は、糸満市の水源、地域の農業用水などに用いられるが、余った水は公園に整備されたプールに引かれ、地域の子どもたちの格好の遊び場になっているという。
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  水車の上の段には、小さなプールがある。さらに上がると、水源からの水路が長く伸びている。水路をさかのぼると、ガマ(洞窟)になっている。ここが、水源のようだ。

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このあたりは、標高186㍍の与座岳を頂にして丘陵が広がっており、降った雨が地下を流れて、湧き出しているのだろう。
 水源の近くには、拝所があった。涌泉、大御泉、古泉と刻まれた3つの碑がある。「神聖な場所です。綺麗にしましょう」と呼びかける看板のあった。
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湧水は、住民にとって命の水である。それだけ、大切にされ、祈願の対象にもなってきたのだ。

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